大家さん殺人事件2
カーテンを開けると、山本さんの裏庭が見える。柿の木が一本、その下に丹精した盆栽や菊の鉢植えなどがある。
今日は下を見ると、見知らぬ男たちがうろうろしていた。視線を少しとばすと、パトカーが山本邸の前に止まっているのも見えた。私は、プレステ2で信長の野望をやっているボーイフレンドに声をかけた。
「北島、北島、何か変だよ。大家さんのうち」
ボーイフレンド、北島はコントローラーを下に置くと、私の隣に座って、窓から下を見た。
「泥棒にでも入られたんじゃない?」
「そうかな、結構たくさんおまわりさんたちがいるよ」
私と北島は私服の刑事さんや、写真を撮っている鑑識の人たちを上から見物した。
「スゲーな」
北島の感想は、たいていスゲーな、だった。この場合の私の感想は、興味深い、だけど興味深いね、なんて言っても、そういう日本語は北島には伝わらないので、一緒に「すごいね」と言いながら下を見ていた。
裏庭にいる刑事さんの一人が上を向いて、私たちと目があった。青灰色の背広を着ている。
「どうしたんですか?」
目があった照れくささから、思わず下に向かって声を上げた。
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